ピザ回しとは「ピザ生地を空中に投げて均等に伸ばす技術」のことです。また現在では、それを発展させたパフォーマンスのことを総称してピザ回しと呼びます。ピザをつくるために必ずしも生地を投げて広げる必要はありませんが、お客さまに喜んでもらうためのパフォーマンスとして、ピザ回しは古くから世界各地のピッツェリアで愛されてきました。近年ではピザ回しのためのラバー(ゴム製の生地)が開発されたことにより、一般の人も楽しめるニュースポーツとしての広がりをみせています。

 

ピザ回しの初期を築いた世界チャンピオンのトニー・ジェミニャーニ

 

 

ピザ回しの道具について

ピザ回しパフォーマンスには「本物の生地」を回す場合と「ラバー(ゴム製の生地)」を回す場合の2種類があります。

本物の生地を回す場合は、パフォーマンス用の配合でつくった破れにくい生地を使うことがほとんどです。食べ物を粗末にしているのではという意見もありますが、基本的には食用ではない、ピザ回しのための生地を回しています。もちろんパフォーマンスとしてではなく、食用の生地を均等に広げるために回す、という本来のケースもありますが、食用の生地は非常に柔らかいため、難易度は非常に高いです。

ゴム製のラバーは、ピザ生地のような見た目と柔らかさをもちながら、繰り返し使えるように耐久性を高めたピザ回し専用の道具です。ラバーは欧米を中心に2000年頃から世界に広まっていき、ピザ職人ではない人もアクティビティ・トイとしてピザ回しを楽しめるようになりました。

 

ピザ回しの大会について

パフォーマンスとしてのピザ回しを世界に広めるきっかけとなったのが、ピザ回しの国際大会です。国際大会は2005年頃から盛んになり、アメリカの「World Pizza Games」とイタリアの「World Pizza Championship」の2つが二大大会として有名です。それぞれ年に一度開催されており、料理部門などとともにピザ回し(Pizza Acrobatic)部門が存在します。道具としてのラバーの誕生とともに、こうした国際大会の映像やプレイヤーの練習動画がYouTubeなどで広まったことで、世界のピザ回しの技術と認知度が一気に高まりました。

 

ピザ回しの魅力

ピザ回しはピザ職人と一般の人をつなぐツールにもなります。ピザ回しドットコムでは定期的にピザ回し練習会を開いており、そこではピザ職人とニュースポーツとしてピザ回しをはじめた一般の方の交流がよくみられます。ピザ職人の方にとってはお客さまに楽しんでいただける技術として、一般の方にとってはユニークな遊びとして、各々が自由に楽しんでいるのがピザ回しのよいところです。最近では他のニュースポーツとの交流もはじまっています。ピザを回せば世界が変わる。そんな楽しみがあってもよいと思いませんか? ぜひ一緒にピザ回しを楽しみましょう!