ベーシック・トリック(基本技)

ベーシック・トリックは、ピザ回しの3つの基本「トス」「ウィップ」「スピン」で構成されています。全てのピザ回しの技は、この3つの要素をベースに成り立っています。ベーシック・トリックの15の技をマスターすれば、ピザ回しの大部分を理解したといっていいでしょう。じっくり練習していきましょう!

※ 解説は利き手が右手の場合で説明していますが、左右逆で練習しても問題ありません。

 

トス

1. トス(右手)

キッズ・トリックの「よこなげ」と同じですが、ここでは回転方向をしっかり意識して練習しましょう。生地は下から見て時計回りに回しています。

 

2. トス(左手)

右手のトスとは投げ方が違うので注意しましょう。生地の回転方向は右手と同じです。

 

3. チップス(右手)

右手のトスを、そのまま跳ね返します。最初は一旦持ってしまうぐらい、ゆっくりで大丈夫です。慣れたら指先で弾き返すように、テンポよくやりましょう。

 

4. チップス(左手)

左手のチップスです。左手のトスと同じで、右手と手の動かし方は違いますが、生地の回転方向は右手と同じです。ややこしいですが、間違えないよう練習してくださいね。

 

5. チップス・パス

右手と左手、交互にチップスします。生地の回転方向を右手と左手で同じにするのは、このように技をつなぐためです。最初は持ってしまうぐらいゆっくりと。慣れたら弾き返すようにリズムよくやってみましょう。

 

6. ホバー

チップス・パスを、とても低くやるようなイメージの技です。最初はあせらず、交互に持つようなイメージでゆっくりやってみましょう。ゆっくりやれば、チップス・パスより簡単に感じる方もいると思います。ピザ回しのパフォーマンスでは必ず使うと言ってもいい技です。

 

ウィップ

7. ウィップ(右手)

生地をつかんだまま振り回す技です。最初は何をやっているのかわからないと思いますが、みんな初めはそうなので安心してください。腕の動かし方を理解するために、まずは動画の後半のように、手のひらに生地を乗っけた状態で動きを理解すると良いでしょう。下側で一回転、上側で一回転して、元に戻ります。生地そのものは一度も裏返っていないので注意してください。あとはこの動きを、生地をつかんだ状態でできればOKです。つかみ方は、表面を親指1本で、裏面を残りの指4本でつかみます。

 

8. ウィップ(左手)

左手のウィップです。右手とは動かし方が違うのでややこしいですが、じっくり練習してください。練習方法は右手と同じで、まずは手のひらに生地を乗っけた状態で、腕の動かし方を理解すると良いでしょう。左手の場合、まずは上側で一回転、そのあと下側で一回転して、元に戻ります。生地そのものは一度も裏返っていません。

 

9. ウィップ・パス(トス)

ウィップの最後に、生地を逆の手に投げる技です。どちらの手も、生地が下に来た時にパスをします。最初はどのタイミングで投げるのかわかりづらいと思いますが、腕に無理がないように投げると自然とこの形になります。文字で生地の動きを書くと「右下、右上、右下、パス、左上、左下、パス」の順番になります。右手の方が、少し動作が多いことに気づくと思います。

 

10. アンダー・ザ・レッグス

ウィップ・パスのキャッチを、足の下で行う技です。

 

11. ループ・ザ・ループ(右手)

生地を離してはつかみ、離してはつかみ、を繰り返すことで、まるで生地が浮いているように見える技です。スタートは、勢いをつけるためにウィップから入ります。ウィップの最後、ウィップ・パスで左手にパスしていた部分を、手から離してすぐに、そのまま同じ右手でつかみ直します。あとはその「つかみ直し」を、延々と繰り返す技です。動画の後半は、同じ手でつかみ直す部分をゆっくりやったものです。この部分だけでもじっくり練習すると、ループの形になります。生地は一度も裏返っていません。

 

12. ループ・ザ・ループ(左手)

左手のループです。こちらも最初の勢いをつけるためにウィップからスタートします。動画の後半では、最初の入り方の部分をゆっくりとやりました。

 

スピン

13. パラソル

トスした生地を、人指し指だけで支えながらふんわりとキャッチする技です。最初はすぐに指にからまってしまうと思いますが、みんなそうですので安心してください。コツは、スタートのトスの回転をしっかりかけることと、腕を下に動かして衝撃を減らしながらキャッチすることです。そしてもう一つ重要なポイントは、ラバーの表面をサラサラにして練習することです。小麦粉などのパウダーをまぶして、すべりの良い状態で練習しましょう。ベタベタしたラバーでやると、難易度が一気に上がってしまいます。この技は長くは続かないので、一瞬でも指先で回った感覚があればOKです。次の技、スピン(指回し)の感覚を養うのにとても良い技です。

 

14. スピン(指回し)

ピザ回しといえばこれ!ともいえる技です。スタートは右手のトスのイメージで、勢いをつけて回し、すぐに人差し指で回転させ始めます。一見ただ指先で回しているように見えるこの技ですが、実は2つの動きを組み合わせて回しています。

1. 生地の中心からずれたところに人指し指がある時は、人差し指だけで円を描きながら回転させます。
2. 生地の中心に人差し指がはまっている時は、人指し指の動きは止め、中指や薬指で生地を弾くことで回転させます。

スピンは、この2つの動きをシームレスに行う技です。この2つの動きの境界は曖昧なので、慣れと感覚が重要になります。習得までに時間はかかりますが、じっくりと練習してください。慣れないうちは指が疲れる技ですので、無理せず休憩することも大事です。この技ができるようになると本当に楽しいので、諦めずにマスターしてくださいね。パラソルと同じで、生地をサラサラの状態にして練習するのが上達のポイントです。

 

コンビネーション

15. サークル

ベーシック・トリックの最後は、これまで練習してきた「トス」「ウィップ」「スピン」の3要素を取り入れたコンビネーション技です。右手ウィップ→パス→左手ウィップ→トス→スピン、を繰り返しましょう。遠くから見ると、生地が身体の前でサークル(円)を描くように移動しています。ピザ回しは、このサークルのパターンの中に技をはさむことが多いです。例えば、間のパスを足の下で行う、トスの最中に身体をくるっと一回転する、など。ピザ回しのエッセンスが詰まったコンビネーションですので、ぜひマスターしてください!

 

次はアドバンス・トリック(応用技)です!

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